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 アンジェリーナ「ねえ、ディアン。今の私たちって愛の逃避行みたいだわ。
          まるで恋愛小説みたい。素敵だと思わない?」
 ディアン「はあ……。俺たちは追われる身なのに、気楽なもんだな」
 アンジェリーナ「気楽じゃないわ。だけど、刺激的で夢みたいよ。
          それに……」

 ディアン「それに……どうした?」
 アンジェリーナ「震えていなきゃならないのは、私たちを邪魔する連中ね。
          だって、彼らがいつ死ぬかは私たちの胸先三寸ですもの」
 ディアン「おー、怖い怖い。こんな綺麗な顔をしていても、
      やっぱり“毒姫”さんだ」

 アンジェリーナ「ダメよ」

 ディアン「何がダメなんだよ、リーナ?」
 アンジェリーナ「そう、リーナって呼ぶのよ。“毒姫”じゃなくてね」
 ディアン「ったく、お嬢様育ちだから冗談も分からないのか?
      いちいち真に受けてたら身体がいくつあっても足りないぞ、リーナ」
 アンジェリーナ「ええ。冗談でも構わないわ、ディアン。

          毒林檎を食べて眠りに落ちたお姫様がキスで目覚めたように、
          キスして。そして私は、あなたと一緒に悪夢から目覚めるの」

 ディアン「だけどよ、今の俺たちの立場も、どっちかっていうと
      悪夢に近くねーか?」
 アンジェリーナ「あら、そうかしら?」
 ディアン「……」
 アンジェリーナ「ディアン。あなたがいるなら、どんな場所だって――

          夢より素敵なダンス会場よ」